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【元銀行員が教える!】銀行でよく目にする2つの赤字拡大要因とその解決方法


金融機関や経営コンサルティング会社では多くの企業の決算書を目にします。じっくり見るのはどんな企業の決算書か、業績悪化の決算書です。赤字転落や赤字拡大の要因を探す必要があります。しかし、大半の要因は2つにまとめられます。

そこで今回は、元銀行員の中小企業診断士である筆者がよく目にした不振要因をお伝えいたします。

1.売上至上主義経営

企業経営において売上を増やすことは大切です。利益を上げることが事業の大きな目的ですがその原資は売上です。

しかし、売上を重視した経営が企業の体力を奪います。売上を増やすにはどうすれば手っ取り早いでしょうか。安売りです。契約を取りに行くということですね。仕事はやってみないと費用がはっきりとはしません。黒字と見込んで受注して結果赤字となることはあります。ですので一定の利益を確保した価格設定をする必要があります。

2.厳密な予算管理

さきほどは売上を重視するあまり、利益を確保できない事例を紹介しました。そこでこんなことを考える企業が多いようです。

「利益を確保できないのは予算の積算が甘いからだ、数字の管理をしっかりしていこう」

変動費用(仕入・外注・アルバイト・費用)が見えてくれば(固定費も考慮した)黒字ラインの価格がはっきりとします。そうすればギリギリ黒字の価格提示ができます。

また費用の管理がしっかりとしていれば無駄な仕入れ・外注を減らせます。素晴らしいですね。厳格な管理ができるのであればやるに越したことはありません。そこで不振企業にありがちなのは予算管理のための要員を増員することです。一見、成果が出そうに思えます。

しかし、人が増えたところで忙しければ十分に教育できません。その結果、意図したほどの効果は生まれません。10億円の費用の1%を削減するのも1億円の費用の1%を削減するのも労力は大して変わりません。ですので中小企業においては変動費の削減よりも人を増やしたときの固定費の増加の方が影響が大きいのです。

解決策『売上至上主義経営』やめる決断

これまで見てきたような不振企業はどのようにすればよかったのでしょうか?あるいはこれからどのように建て直せばよいのでしょうか? 答えはやめる決断です。赤字の可能性が高い仕事は基本的に受けないことが大切です。その決断の下、価格交渉をすることで結果として利益率も向上するでしょう。これによって売上は減少します。場合によっては粗利も減少するかもしれません。

しかし、それ以上の割合で仕事量は大きく減ります。その上で余った人員を優良顧客への営業や新規開拓(休眠顧客の掘り起こしを含む)に回すことが出来ます。利益率の低い仕事は企業の強みを生かしにくい分野であることが多いのです。強みを生かし、ライバルの少ない分野での売上増加を目指すことが重要です。

解決策『厳密な予算管理』任せる決断

収益が悪化している企業は外注などの社外への資金流出を嫌います。また人を増やして社内体制を強化する場合でも安い給料で雇った人材を教育しようとします。

元々社内にその分野を強みとしている人材がいないから外注をしていたわけです。外注を減らすことで社内での仕事が増えます、しかもそれは得意分野ではありません。苦手な仕事に時間を割くくらいなら得意分野に時間を使った方がいいに決まっています。ですので強み分野以外については外注費の増加を恐れずに任せるべきは任せることが得策です。

次に人材採用についてですが採用当初は教育要員が必要であることを考えると、マンパワーはマイナス1人分で人件費はプラス1人分となります。結果多くの企業が十分な教育を出来ずに人件費が増えただけの状況が生まれます。中小企業においては社外の経験者の採用や業務委託・顧問契約といった方法で知見を取り入れて、その分野はやり方を含めて任せてしまった方が得策です。ですので人員を増やすというよりは、仕事のやり方ごと取り入れてしまった方がいいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか? 営業戦略にしても、人材戦略にしても重要なのは「強みへの特化」です。

  • 強みを生かせる案件の営業に集中する⇒それ以外は他社に任せる
  • 強みを生かせる業務に集中する⇒それ以外は外注する
  •               ⇒強みを持つ新戦力に任せる

といった発想が重要です。ここで兵法の一節

善く将たる者は(中略)則ち我は専りて敵は分かる(孫子)
(よい武将は自軍の戦力を集中し、敵の戦力を分断させる)
戦力の逐次投入は大なる過失に属す(帝国陸軍作戦要務令)
(戦力が足りないところに少しづつ加勢するのは大きな過ち)

経営不振の兆しがあった時は初動が肝心です。そのためにも日頃から認定支援機関(※)をはじめとした専門家への相談を重ねてくことが重要です。

※認定支援機関とは
正式名称は「経営革新等支援機関」。
経営革新等支援機関(認定支援機関)は、中小企業・小規模事業者が安心して経営相談等が受けられるために、専門知識や、実務経験が一定レベル以上の者に対し、政府が認定した公的な支援機関です。具体的には、商工会や商工会議所など中小企業支援者のほか、金融機関、税理士、公認会計士、弁護士等が主な認定支援機関として認定されています。
全国の認定支援機関はこちらから

(執筆者:認定経営コンサルタント(中小企業診断士) 鈴木 崇史
(編集:HAJIMERU01.com編集部)

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