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法人成りで消費税の免除を2年間受ける要件について解説


起業して事業を行う以上、黒字であっても赤字であっても関係なく、必ず納めなければならない税金が消費税です。起業したてのベンチャーでも大企業でも消費税を避けて通ることはできません。

そしてその消費税について、要件を満たせば起業して2年間は消費税が免除される場合があるのをご存じですか? 平成23年の税制改正で要件が少し厳しくなったものの、要件を満たす場合は消費税が免除されます。

そこで今回は、消費税免税の要件について解説していきます。

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そもそも消費税とは?

消費税は間接税の一種で、モノやサービスの提供を受けた対価として消費者が負担する税金です。ただし、所得税などの直接税とは異なり、申告と納税を事業者が担う方式が採用されています。消費税は、最終消費者だけでなく、商品やサービスを提供する事業者など、一つの商品やサービスが発生するまでの流通段階すべてにおいて発生します。

ただし、それぞれの段階では、新たに発生した価値部分に対してのみ課税されるため、重複して課されることはありません。それぞれの事業者は、売上分の消費税額から仕入れ分の消費税額を差し引いた、差額だけを納付することになります。

最終的に、それぞれの事業者が納付する消費税額の合計は、消費者が払った消費税の額と一致する仕組みになっています。

消費税の免除を2年間受ける要件

よく、消費税の免税という言葉を使われていますが、免税事業者の制度の正式名称は、消費税法第9条「小規模事業者に係る納税義務の免除」になります。

では、消費税の免除を2年間受ける要件についてご紹介していきます。

まず資本金を1,000万円未満に抑える

まず第一の要件として、資本金1,000万円未満であることが挙げられます。資本金1,000万円未満という要件を満たすだけで、1期目の消費税が免除になります。会社法の施行で、資本金の少ない会社が増加していますが、中にはまとまった資金で会社設立する方もいると思います。資本金が1,000万円未満なら、消費税が免税になる可能性があるわけですから、これを利用しない手はありません。

ちなみに資本金1,000万円というのは、「資本金」だけを指します。例えば自己資産が2,000万円あったとしても、999万円を資本金にして、残りの1,001万円は会社への貸し付けとして借入金という形を取れば、資本金を1,000万円未満に抑えることができます。

なお、起業時に1,000万円未満であっても、2期の開始前に増資して資本金が1,000万円を超えた場合には、2期目から消費税を納めなければなりません。増資するタイミングには注意しましょう。

2期目も消費税が免除となる条件

会社を設立してから2期目においても、消費税が免除される特例を受けることができます。資本金が1,000万円未満であることに加え、以下条件のいずれかを満たすことが必須になります。どちらの条件を選ぶかは、各会社の判断に委ねられていますので、自分の会社にとって有利な方を選択してください。

なお、資本金が1,000万円未満であるかどうかは、会社設立後2期目の期首時点で判定されます。したがって、1期目の事業年度中に増資を計画する場合には資本金の合計が1,000万円未満に維持できるよう、十分に留意する必要があります。

特定期間の課税売上高が1,000万円以下の場合

特定期間の売上額が1,000万円以下の場合は、2期目も免税の対象となります。

特定期間の給与等支払額の合計額が1,000万円以下の場合

給与が1,000万円以下の場合でも、免税の要件を満たします。売上を調整するのは難しいかもしれませんが、給与の調整によって1,000万円以下にできる場合は多くあります。

  • 月末締め、翌月払い
  • 給与支払額の計算は、「発生したもの」ではなく実際に「支払ったもの」で行います。そのため、月末締め翌月払いにすることで、1月から6月までの給与として、実質は5カ月分の給与のみ計算額に入れればよいことになります。

  • 給与の一部を下期の賞与にまわす
  • 賞与についても給与の計算に含まれますが、ポイントは給与が特定期間に1,000万円以下の支払いであるということです。上期の分の給与で下期に支払えるものがあれば、下期にまわしましょう。

  • 業務委託を活用する
  • はじめの2年間はできるだけ社員を雇わないようにすることで、給与支払額を1,000万円未満に抑えることができます。もし、どうしても人手が必要な場合は、業務委託を活用する方法もあります。業務委託であれば、給与ではなく外注費として支払うことができます。

※特定期間とは
個人事業主の場合は1月1日から6月30日、法人の場合は判定する事業年度の前事業年度開始の日以後6カ月の期間を指します。 

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法人成りは個人事業主の過去の実績もリセットされる

すでに実績のある個人事業主も法人成りをすることでも2年間の消費税免除の制度を利用することができます。消費税法上、法人成りをすれば基準期間が存在しないため、事実上、過去の実績(課税売上高)がリセットされるためです。

少しでも免税期間を多くとるためには?

裏技的なやり方ですが、設立1期目を7ヶ月以下にすることで、最大1年7ヶ月間の免税を取ることができます。前期の半年間の売上が1,000万超又は給与支給額が1,000万超の場合には納税義務が発生すると説明してきました。ただ、条文上、その判定の基礎となる前期の事業年度が7ヶ月以下の場合は、判定から除くとなっています。

つまり、設立1期目を7ヶ月以下にすれば、 前期の売上や給与の判定をしなくて済むことになります。最初から大きな売上が見込まれる場合や従業員が多い場合、法人成りなどは、設立の際、1期目が7ヶ月以下になるように決算月を決定してもよいかもしれません。

設立2年目に消費税を納めたほうが得するケースもある!?

免税事業者になれる法人でも、設立2年目は消費税を納めるほうが得するケースがあります。専門的な知識を求められるため、詳しくは事前に税理士などの専門家に相談しましょう。

初期投資が多額ならあえて課税事業者を選択する

そもそも消費税は「売上に付随して預かった消費税(売上税額)-税抜価格に付随して支払った消費税(仕入税額)」で計算するため、「売上税額<仕入税額」なら、差額分が還付(返金)されます。しかし、消費税が還付されるのは課税事業者に限られ、免税事業者は関係ありません。そのため、売上高は少ない傾向にある設立年度の場合、初期投資が多額なら「売上税額<仕入税額」になる確率が高くなるため、自ら課税事業者を選択したほうが得する可能性が高くなります。

課税事業者の選択に2年または3年縛りがある

いったん課税事業者を選択すると、2年または3年縛りにより、免税事業者になれないため、基準期間の課税売上高が1,000万円以下でも2期目または3期目まで課税事業者として納税しなければなりません。通常は2期目まで強制的に課税事業者ですが、調整対象固定資産や高額特定資産を取得した場合、取得年度から3期(3年間)は免税事業者になれません。

たとえば、設立年度に調整対象固定資産を購入した場合、3期目まで強制的に課税事業者になります。調整対象固定資産とは税抜価格100以上の固定資産(商品などの棚卸資産を除く)であり、高額特定資産とは、一回の購入額が1,000万円以上の販売土地などの棚卸資産や固定資産が該当します。

まとめ


法人設立後、消費税が2年間免除になるのは小規模事業者のためです。そのため、一定規模以上なら設立年度から納税義務が発生し、資本金の額が1,000万円以上などのさまざまな基準が存在します。

消費税免除にするためにも、設立前に税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

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